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司星者セイン 輝きを戴く者 (司星者セインシリーズ) (スーパーダッシュ文庫)
- 作者: ベニー松山,小林智美
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2000/09/22
- メディア: 文庫
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- 作者: ベニー松山,小林智美
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2002/06/25
- メディア: 文庫
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魔導王ジノンの庇護の下、発展を遂げてきた西の大都ツヴァルトは、大陸の制圧と魔導王抹殺を目論む魔女アグナスによって陥落した。大陸全土を恐怖で覆い尽くす禍々しき大戦の始まりであった。それから時は流れ、十五年後―。反アグナスの同盟を結ぶ魔導王の一人の裏切りにより、黒の軍勢の進撃は、辺境地帯のほとりの小さな村落まで及んだ。そこにいた女盗賊リリィはすんでの所で剣士フォウに助けられる。その二人が出逢ったのは、記憶を失った謎の美少年セインであった。
ベニ松。エヴァの行き帰りに読んだので。
内容は発行年数を見返すくらいに清々しい純正ファンタジー。敵のボスが魔女王ですよ魔女王。略して魔王。陸上防衛隊。
筆力は言うに及ばず描写も丁寧だし、キャラも立ってるんだけど、いかんせんファンタジー、しかも今時のライトノベルにはお約束のファンタジーという舞台に新要素を加えるでもなく、ファンタジー戦記物にある合戦シーンや政治情勢があるわけでもない(これは物語がそこまで進んでない所為もあるか)、本当に古きよきファンタジーノベルなので、どうにも1つ足りない印象。二次創作作家としては最高LVなんだけどなこの人。ベエンダーとか。
あーでもオブリビオンやってた所為で、魔法効果にいちいちオブリ臭を感じるんで、そこは楽しい。透明化と隠身術が分かれてたり、物体引き寄せの呪文があったり、ダメージを反射するモンスターがいたり。敵の邪念使いが人間の恐怖心と興奮を煽り同士討ちさせて要塞を制圧する様なんかはこの動画を思い出す。ライカーがやられたコンボは負担と軽量化だな。
キャラでのお気に入りはやっぱりズァグ。いわゆる敵軍の中で出世していくライバルキャラなんですけど、ズァグの戦う理由も上を目指す理由も2巻で語られるのに対して、ライバルにあたるフォウは設定の全容が明かされないんで、どうしてもズァグの方に感情移入しちまう。ロストラムとの掛け合いとかは好きなんだけど。
しかも2巻は半分以上ズァグの話で、フォウの台詞とか10にも満たないですよ。どっちが主役なんだこれ。
ちなみに2巻の発売日は2002年6月。3巻はいまだに出てません。黒い虹3巻もいまだに。ベニ松…。お前も遅筆か。