角川から出てるオイレン・シュピーゲルと、富士見のスプライト・シュピーゲル。それぞれ4巻まで出ており、1,2巻では同じ都市を舞台にお互いの影が見え隠れする程度だったのが、3巻で本格的にリンクし、4巻ではAVGにおけるザッピングよろしくお互いの行動が密接に絡み合う。特に4巻の涼月と鳳の通話シーンなんかが印象的ね。


んで、このテスタメントはオイレンとスプライトを合流させた、シリーズ最終章なわけなんだけども、ちょっと間があき過ぎてメインキャラのバックボーンとか、今までの伏線とか、サブキャラとかを半分近く忘れてたんで、「ああ、そう・・・だっけ?」と終始疑問符が付くハメに。二つのシリーズを合流させたことで膨大になった登場人物の項目なんか52人すよ。52人て。戦記モノでもねーだろ。


内容はまあ、涼月はいつも通り中年オヤジとコンビを組まされて、陽炎は相変わらず中隊長にラブってて、夕霧は相変わらず電波。対するスプライト組はと言うと・・・何をしてたんだか全然わからん。影も形もありゃしないわけではなく、出てくるは出てくるんだけど、シリーズ統合した割りに視点がオイレン側・・・MPB固定なんで、MSSのスプライト組が何でああいうことになったのか皆目・・・。これがオイレン・シュピーゲル第5巻なら、いつも通りスプライトの5巻をあわせて読めば判明するものの、統合してるしな・・・。もしかして次のテスタメント第2巻でその辺描写されんのかな。それだったら今まで通り分けて出せよと思うけど。


しかしまぁ、涼月と陽炎は兎も角、夕霧の電波度が半端ないっつーか、陽炎が過去のトラウマを限られたシチュエーションで再現されるのに対して、夕霧のそれは携帯電話ゆえに四六時中アレな状態に・・・。この子はアレなのはいつものことではあるんだけど、今回それに加えての接続官デビュー。夕霧のキャラ、何してんだか何言ってんだかなんだかよくわからん!な電子戦描写、極めつけに電子戦の最中にスプライト側とリンクしちゃうもんだから、向こうの行動が書き下ろされるまで何をどうアシストしてたんだかさっぱりわからんという・・・。一応涼月と陽炎にもスプライト組との絡みはあったものの、助けに来られるのと、何をアシストしてんだかわからんアシストでは分かりやすさに雲泥の差が。


あ、陸王キチガイぶりに磨きがかかったのは凄く良いです。出番少なかったけど彼女までゲットしてたし。君ら抱き合う仲だったっけ・・・?