「なんか世界とか救いてぇー」。国際都市ミリオポリスを舞台に、警察組織「MPB」の飼い犬たる3人の少女たち・・・「黒犬」「紅犬」「白犬」が、銃弾吹き荒れる街を駆け抜ける! 冲方丁の新境地がついに登場!

なんでもドイツ語にすればいいってもんじゃねーだろ。



内容はサイバーパンクガンスリンガーガール、もしくはマルドゥック〜をラノベに合わせて文体を多少丸くして萌えを取り込んだカンジで、3人の少女にそれぞれ焦点を当てた短編が3つ。お気に入りは陽炎が主役の第2話Red it be。勝気な黒犬「涼月」や天然キャラの白犬「夕霧」よりクール担当の陽炎が一番硬質な文体に合うので。一番尺も長いしね。


第1話のBlack in the streetは3人の中でも主役格の涼月に焦点を当てた話であると同時に、世界観やキャラ紹介の色がだいぶ濃いのでそのぶん割り食ってると思う。


第3話は最後の一人、夕霧が主役の話で、正直このテのあざとい天然白痴キャラは好きくないんで期待してなかったんですけど、読み終わってこれは「アリ」だなと。素の天然キャラは駄目でも、それ(天然)は計算された演技であって、仮面の下は理知的である、とか、幼少の頃のトラウマや精神操作で精神が幼いまま不安定とか、そういうパターンはアリです。だから竜宮レナも好きっすよ。ええ。でもこんないつ暴走するかわからない危険人物に「液体金属ワイヤー(パイルバンカー付き)」を装備させるMPBはどこかおかしいんじゃないかと。


あと文体と言えばマルドゥック・ヴェロシティで使われていた、語句を/で区切って人物造形を説明する手法が引き続き使われてんすね。気に入ったんかしら。ヴェロシティだかマルドゥックだかはしらねーよって人に例を挙げるとこんな感じです。


戦艦アーガマMS隊隊長クワトロ・シャア・バジーナによる全隊告知。

金髪ノースリーブ/正体を隠す気のない赤いノーマルスーツと黒いサングラス/隊内随一のエースパイロット。

通称「赤い彗星のシャア」=二手三手先を読んで戦う指揮官。

カミーユ・ビダンの引率者にして絶好の修正相手/噂では一年戦争時の恋人ララァ・スンに操を守ってまだ童貞。


汎用性がありそう。



そしてサイドバーから「最近言及したキーワード」を消しました。全部同じピクセル数なら兎も角勝手にフォント拡大しやがるのでむしゃくしゃしてやった。複数回言及したジャンヌ・ダルクが20ピクセルほどに膨れ上がるのは判るが一回しか使ってないはずの「萌え」まで膨れあがってきていたので。あれが「強姦」とかならまだよかったんですけど、なんていうか、あるじゃないですか…気恥ずかしさとか…。自動車学校の帰りに最近ネットにはまりだした友達がバス内で逝ってよし(2003年時です)だのテラワロスだの連呼してた時と同種の気恥ずかしさです。もういいから降りて下さい。


あとはトラックバックがなんなのか早く理解しないとなぁ…。凛野ミキの漫画ならキチガイが「轢き逃げした相手をバックしてもう一度轢き返すトラックのことよ」とかキチガイじみたこと喚くんだろうけど。