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- 作者: 久住四季,甘塩コメコ
- 出版社/メーカー: メディアワークス
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随分間が空いてもた。いや、上下巻両方揃ってる店ってのがなかなか近場になかったんすよ。エヴァの帰りに紀伊国屋だったかで買おうとはしたんですけど、ワンナウツの18巻(こっちもあんま置いてない)とどっち取るか悩んだ挙句、ワンナウツの方買ったはいいものの、電車ん中で中身読んだら、これ読んだことあるで?ワンナウツも18巻までは一気に揃えたもののラストの19巻だけがなかなか見つからず、いつの間にか自分の中で17巻まで持ってて18巻が最終巻、みたいな認識障害を起こしてたみたいで…400円返せよ。
と言うわけで最終巻、正確には第1部完なんですけども、うーん。2巻使った割には話のスケールが小さいっつうか。話というより真相?がこじんまりとしてると言った方がいいのかしら。相変わらずミステリしてるし、上下巻使っただけあって、ミステリとしての舞台性のみを重視したDや、キャラクターを前面に押し出してミステリ部分が薄かったMと違ってバランスも取れてはいるし、それぞれの恋愛模様にも一応の決着はつくものの、肝心の真相が…。いや、ミステリにおいてはトリックがいかに鮮やかに読者の裏をかいているかが重要で、事件のスケールは割とどうでもいいってのはわかっちゃいるんだけど。
新キャラの園馬のキャラ付けもよくわからなかった。良い悪いと言うよりも、最終巻に出すタイプのキャラじゃないよなコイツ。視点がころころ変わる、所謂ザッピングみたいな見せ方にあたって、周の他にもう一人探偵役が必要だなってことで配置されたキャラクター…の癖に無駄に変な性格してる所為で、どうにも違和感が。次の巻から主役はコイツとかってんなら分かるんだけど、そういうわけでもないしね。これなら偵史郎…は二流探偵って役どころだから駄目としても、諡さんでも残して、まわしてあげりゃあ良かったのに。
なんか文句ばっかですけど、単品としてなら悪くはないと思いますよ。オチの話としてどうなんかってだけで。あと下巻にクロウリーとその部下との「『召喚』での概念強化は必要ですか?」「いや、ただの時間稼ぎだろう。必要ない」って会話があって、ここまでなら能力バトルものによくある会話なんですけど、その後一切バトル描写があるわけでも部下が追っ手に対して見得を切るわけでもないあたりがトリックスターズだなあ、と。クロウリーと佐杏先生の戦いもそうだけど、この作者は徹底的にライトノベル的なケレン味を、あえて排除してるような気がする。超次消去魔器とかその辺のネーミングは兎も角。そこが味っちゃ味なんだろうなあ。
とりあえず無印とDは文句無し、次点にLで、C、Mの順かしら。新作のミステリクロノも見かけたら買おう。