2巻



視点が半分以上、反乱軍(の首謀者ジェレイド)に移行。どうやらヤンとラインハルトをやりたいらしい。それならばアレスの性格はあれでいいのだろう。指導者としてのジェレイドとの対比も考えるになおさら。視点が変わったことで反乱の始まりが明かされたので、1巻での疑問もある程度氷解。だって貴族絶対主義の世界において「税を引き下げてやるから13歳の処女をよこせ」ってそんなに酷いとは感じねェもん。しかも侯爵がテンプレート通りの豚のように醜い貴族ってこともあって、じゃあお前ら侯爵が(横暴なのはそのままとして)美形だったら喜んで処女捧げて一見落着だったんじゃねーのとか思っちゃうし。「レオニード様に選ばれるために美しさを磨いてきたの」


・アレス「ひょっとして私は嫌われているのか?」


・・・え、君、いまさら?せめて女騎士なら読者には好かれたろうに。ジャンヌ・ダルク(ゲーム)みたいに。疎まれて謀殺されそうなトコまで一緒、と思ったけど女英雄の役割は反乱軍のミーアが担ってた。ほんとに立場ねえなあコイツ。あと1巻では「甥っ子をボコボコにしたアレスを左遷して前線へ」というイヤミなイメージしかなかったブライアン将軍が大分イメージアップ。でも当の甥っ子のほうはどうにもならんな・・・。同じボンクラのレオン君と違って絵も用意されなかったし、特に美形であるとかそういう描写もなかったので無残な最後に・・・。さすが帯に「イケメンがいっぱい出てくる話が好きなアナタ!」と頭の悪そうな売り文句を刻むだけあって、美形にあらずんば人にあらずというFEのような世界だぜ・・・。


FEといえば魔導士が砂漠地形での移動力低下効果を受けないのは、風魔法で足元の砂を払ってるとかいう設定をどこかで見たが、ミーアも風魔法を同じように使い行軍時間を短縮していた。要塞をぶっ壊したり矢を弾いたりと使いかっての良すぎる魔法だけれども、そのぶん王国側に魔導士が一人もいないのが気にかかる。アレス配下の領主補佐のオッサンあたりは火の魔法を使えてたので、存在そのものが絶えたとか伝説上だとかそういうワケでもあるまいに、王室御付の〜とかもいないんで、そこらへんどうなってんのかな。勿論同じ風魔法でもミーアみたく要塞ぶっ壊すlvのモノは使えなくとも、弓を弾く程度の風なら起こせそうなもんだけど。