主人公に共感できません。いやさ、正義感の強い主人公には共感より憧れが相応しいのかも知れませんが・・・。
この主人公がこの巻でやったことって


・他人の領地にいって喧嘩を吹っかける
・上司の甥がオズ様は話がわかるプレイ中に乱入して吹っかける
・無双


・・・うーん。最初の悪徳領主成敗の話はまだいいとして(領主の悪行が簡単な説明で済まされたから「そんなに悪いか?」という懸念は消えない)、地方を治める領主の権限は国王でさえ犯せないという中世設定なのに、一軍を指揮する将軍の甥っ子が近場の村から女調達してレイプするのを、自分の部下でも同じ部隊でもないのに乗り込んでぶち壊しにするのはどうだろう。物語の主人公としては放っておいちゃまずいんだろうけど。「階級順だ、階級順にしよう」と言われても困るし。正義感が強いのは結構だし、中世ファンタジーの主人公としては王道とも言える性格をしているだけに、もう少し葛藤して欲しいというかなんというか・・・。まあ戦記モノということなので戦争の描写が面白ければテンプレートに沿った主人公でも構わんのですが、1巻じゃまともな戦争してないしなあ・・・。とはいえ長丁場となる戦記モノで1巻から面白くするのは難しいもんだと思うので(ノルマルク戦記とかも1巻はアレ)、2巻以降に期待かなー。


ただ主人公の能力が「ただ力が強いだけ」(しかも右腕限定)ってのは地味でいい感じ。戦記モノの主人公に派手な能力はいらんのですよ。能力のお陰で無理なく二刀流も受け入れられるし。でも両方剣じゃなくて片方槍にしたほうが強いと思う。ソウルキャリバー4のヒルダみたく。・・・弱いか。




ヒルダ=左手にショートソード、右手に槍を持つ4からの新キャラ。槍のリーチとショートソードの取り回しを合体させたら最強じゃね?という発想によって生まれたキャラ・・・ではなく、その実態は振り回す技が極端に少ないうえに隙も多いためRUNで簡単に近づかれ、ショートソードのリーチの無さと威力不足に泣かされる弱キャラ。そのうえ3D格闘のクセに溜め技が主体で、その溜め技がキー溜めならまだしもボタン溜め、つまり溜めてる時は槍か剣を封印しつつガードとキー操作と残った武器による立会いに追われる、パッド派に言わせれば狂ってるとしか言い様のないキャラ。唯一の利点は溜め攻撃始動の運び能力とそれによるリングアウト性能。ナイトメアと並ぶ「落としキャラ」。この二人はリングアウト性能を取ったら悲しいまでの弱キャラなのでリングアウト戦法を卑怯とは言うまいが、落とされて挑発「正々堂々勝負しろ!」をかまされると怒りが有頂天になること必至。