ガン×ソード VOL.1 [DVD]

ガン×ソード VOL.1 [DVD]


キャラと設定がツボったので見てみたらアタリでした。主人公は無気力ボンクラ無愛想の3拍子揃ったダメ人間ながら、敵を追い求める復讐鬼。復讐モノが大好きな身としては最高です。時系列的にスパロボの6話クリア後に見始めたので、そのなんだ、エセスパイクとか言ってごめんな。しかしハードな復讐モノでありつつも基本バカアニメ(5話まで見た時点での感想)、キャラよし作画よし話よしな良質なアニメの癖に当時(2005年)何故にあんま話題に上らなかったのだろう、と調べてみたらアクエリオンの直後にやってたらしい。成る程。確かにアクエリオンの後じゃいくらバカアニメでもインパクトの点で負けてるもんなあ。当時流れてたガンソのCMが「BGMにあわせてガン×ソードという文字が浮かび上がるだけ」っつー、考えたやつCMの意味わかってんのかと問い詰めたくなるくらいの出来だったのも拍車をかけてると思う。


でもこれ、冷静に見比べてみるとアクエリオンより面白いよ。アクエリオンはOPも内容も、よくも悪くもインパクト重視というか、バキ的な側面があると思うので、ブームが凄かった所為で霞んでたんだなあ・・・。ガンダムXみたい(Xは同時期にエヴァがやってた)。当時のアニメレビューサイトとか見ると、「バカバカしさが中途半端」とか「アクエリオンの後で損をしてる」とか書かれてるし。充分バカ。


第1話「タキシードは風に舞う」
ネウロの犯人かスクライドにでも出てきそうな、幸運に拘りまくる敵キャラが最高。ネウロの犯人はDNAか根源か何かに刻まれた単語によって犯罪を起こすわけですが、この男はそれが幸運でした。町を襲う登場シーンで現れて即、両手でロシアンルーレットを5発目×2まで引き金引いてるんですよ。バカじゃなかろうか。これがトリックなら(その線も捨て切れないけど)一気にヘタレたキャラになるんですが、カード勝負を見る限りたぶんイカサマなしでやってるよなこの人。バカだ。ヴァンも思ったよりさらにダルそうな喋り方でした。



第2話「ファニーストリーム」
女を攫って自分の王国の子育て要員にしようとしていた町長を成敗するお話。幸運の次は紳士・・・いやヒゲ・・・かなあ。なんか敵キャラのバカさ加減が八房龍之助の漫画のバカキャラのテンションに似てる気がする。原子炉ロボとか、OGクロニクルに出てきたエイニオの艦長とかね。しかし本当にロボットの存在意義が薄いアニメだ。ロボットアニメ(?)なのにロボット主体じゃないうえに、水戸黄門的に最後に登場して圧倒的なパワーで敵をブチ殺すだけ。ロボアニメにする必然性があったのか?と、そう思っていた時期が、俺にもありました。3話を見るまでは。



第3話「勇者は再び」
毎日酒場で50年前に町を守ったことを自慢する自称ヨロイ乗りの爺さん4人が住民にバカにされ、牢にブチこまれるものの、町が再び襲われ、復活させたヨロイ(5体合体)で撃退する話。最高です。確かにこの展開はロボットが必要ですよ。笑いながらマジ泣きしてもうた。個人的にずっと眠りこけてる(ロボットに乗ってすら)カルロス爺さんを当然のようにサポートしたり、外に運んだりするあたりが特にお気に入り。数十年の付き合いが感じられて非常にいい感じ。・・・でもウチのコンビニにも自称元ヤクザの酔っ払い爺さんが1日に3回は来てクダをまいて帰ってくのですが、確かにアレはウザいです。若者連中がキレるのも仕方ない・・・。


余談。3話を見終えたあとにスパロボの7話を始めたら丁度この話の再現でした。びっくり。


第4話「そして、雨は降りゆく」
ウェンディはいい子だなあ・・・。ひっくり返った亀をそのままにしていくヴァンはほんとひどい奴。


今回の描写を見る限り、「あなたは今、失った心肺機能を機械で補っているわ。その動力はジェフティから供給されているの。つまりあなたはジェフティを降りたら死ぬのよ」ということでしょうか。ヴァンが必要以上に無気力なのも、調味料をアホほどふりかけないとメシが食えないのも、人の名前が覚えられないのも全部その辺が関係してるのかしら。身体機能や五感に支障を来しながらも仇を追い続ける復讐鬼・・・。いいなあコレ、コレいいなあ!(ヘルシングの博士ばりに)。テッカマンブレードと言い、孔濤羅と言い、このテのキャラはほんとにツボ。


第5話「ツインズ・ガード」
住民全員が双子の町で用心棒になる話。どうでもいいけどこの惑星、町によって文化lvがえらい違うな・・・。ヴァンと同じ境遇のライバルキャラ、レイも登場。復讐のため人間を捨てたとの言葉通り、試合開始前に相手側のボスを襲うわ、人質を取ろうとするわ、なんとか試合が始まれば試合開始の発言前にボスを撃ち殺すわやりたい放題・・・セコイんだかアンチェインなんだかわからん。ヴァンとこのレイの生身バトルのほうがラストのロボバトルより迫力がある辺り、3話でああは言ったものの、やっぱり何故ロボットを出したのか・・・。


キチガイ二人を雇ったせいで全滅した町の住民に合掌。




というわけでとりあえず5話まで視聴完了。既に全話視聴済みだったり当時見てた人からすれば「今更・・・」なのでしょうが、今から予備知識なしで26話一気見出来るあたり、ある意味羨ましかろうというか、昔どこかで「カイジをまだ読んだことない人は凄い幸せだと思う。あれを1から楽しめるんだから」みたいなテキストを読んだ覚えがあって、今丁度そんな感じです。いやーおもれー。