第三章


パーティに正式に一条さんと香奈枝さんが加わり、会話っつーか、掛け合いがやっとこさ普通のエロゲーぽくなりました。特に一条さんはなんだねえ、デレたっつーか、実力を認めて一気に舎弟臭くなる、ヤンキー漫画によくいそうなアレみたいだ。それをデレたというのかもしんねーけど。


さらに味方側として今まで名前しか出てこなかった署長と、プラスアルファな方も登場。銀星号の正体と、何故追うのかと言った、起点たる概要がようやく明かされて・・・まあ、肝心なことはしっかり隠してるんだけど。


そしてシナリオ上での重要敵キャラっぽい六波羅幹部の面々と、GHQの一部も登場。ていうか杉崎登場。杉崎最高。杉崎大好き(あやかしびとトリガーハッピー刃鳴散らすの雑魚、ディエス・イレでヴィルヘルムなんかやってる声優さん。悪役、特にチンピラなキャラに定評がある)。杉崎がオカマキャラやってるだけで笑えるぜ。他の幹部や杉崎演じる雷鳥さんと一緒に、第3のヒロインである茶々丸も登場したものの、どうも杉崎が好き過ぎて印象が薄くなってしまいました。すいません。出番はあるんだけどねえ、出番は。


と、物語本格始動かと思わせておいてこの第3章、思い切り横道に逸れます。一言で表すとレースゲーになります。しかも横道の癖に文章量と熱量は今まで以上な為、この章だけねこねこマシン猛レース状態というか・・・似た感覚をマルドゥック・スクランブルのポーカーでも味わった気がする。なんでこんな本筋とは関係ない部分に力注ぎまくってんの、そんで面白いのっていう。本筋・・・いや本筋ではあるんだけど、ねえ、ジャンル的にホラ、さあ。


ただ残念な部分もあって、本戦出場20チームを、茶々丸が実況・解説という形で「全選手入場!」を行うわけですが(一言コメント役は杉崎・・・じゃない雷鳥さん)、8チームほど解説したあたりで場面切り替えで強制終了しちゃうんですよね。別に本筋に絡むチームは2,3程度なんで問題ないっちゃないんですけど、バカなことをやりきるなら、20選手全部やりきって欲しかったなぁ・・・と。せっかく半分近くやりきったのに。


あと競技的にF1を元ネタとしてるっぽいんで、F1好きな人はもっと楽しめるのかと思うと羨ましいねェ。F1の知識は皆無に近いんで。元ネタがわかったチームはタムラ=タミヤだけだしな!そもそもいくら趣味的に何かと被ることの多いエロゲーとは言え、F1ファンとエロゲーユーザーという属性を同時に持つ奇形生物の人口はどれほどのものなのだろうか・・・。






以下ネタバレ








・逆襲騎


主人公景明のことかと思ったら違ったこの章のタイトル。世界レコードを叩き出しつつ決着を迎えるシーンは、なんというか、綺麗・・・じゃなく、相応しいというべきか。


・・・でも真実恐ろしいのは、元の速度も充分にありながら、銀星号の卵の力を借りることでやっと塗り替えることの出来る世界記録を出した生身のレーサーがいると言うことだろう。最後の村正とのマッチレース、演出も加わってアベンジが通常ではありえない速度でカっとんでるように見えますけど、世界のトップは素であれくらい出してるということか・・・恐ろし過ぎる。








そこは青い閃光か流星だろォ。青い稲妻と言われると、スピンアックスしか思い出さない・・・。でもアレ、コンセプト的にアベンジと真逆だったなー。ちなみに烈&豪が割りとストライクしてた世代なんで、最後のアベンジの太陽拳についても「ロッソストラーダとか大神軍団なら普通にやりそうだな」とか思ってしまった。




・オチ
えー、珍しくどのヒロインもそれなりに好みなものの、BGMのおかげで笑えて面白いので一条さんを選んでたら3章に入って急にデレだして、こういう舎弟モード全開の一条さんもいいなァ・・・と思ってた、思ってたのに!


第1章は語り手主人公の雄飛、第2章はゲストキャラの幼女二人、となれば、第3章もゲストキャラの操だな。うん、読めた読めた。と信じてたのに。


最後にアベンジを破壊して村正から「乗り手はまだ生きている」と聞いたところで確信してたのに!









ギャアアアア!







ヒギャアアア!



えー・・・なんだこのゲーム。村正の呪いって、ただ親しいものを殺すんじゃなくて、その時点で最も親しいものを殺すのかよー(ちなみにこの時点での好感度P。一条さん4、香奈枝さん1、茶々丸0、ゲスト2)。もうこれ好感度メーターじゃなくて、殺害度メーターだな・・・。ということは好きなメインヒロインを生き残らせるためには、逆に好感度を上げないように注意する必要があるのか。どんなエロゲーだよ。俺は危険だから近寄るなとかホザいといて結局ヒロインとゴールインしたりハーレムを築いたりする邪気眼主人公に対して「腑抜けとる!本当に危険な男ってのはこうだ!とディスった結果がコレなのだろうか・・・。


ただメーターの限界値からして、ゲストキャラの値を常にメインより上にしつつ、メインも少しずつ上げていって、最後のほうで隙を見て満タンにしなきゃダメとかそういう方式か。


まあでもどうせ最後の最後のトゥルーEDは誰も死なずに済むんだろ?個別EDもあるんだろ?このボリュームだもんな?・・・と言いたいものの、刃鳴散らすをみるに、もしかしたらコレ・・・いやまさかな。刃鳴散らすみたいなキャラクターに愛着が沸く前にそいつが死ぬLVの短編ゲームなら兎も角、このボリュームでそれはないだろう・・・。




・・・多分。