第四編
第4章。海だ、水着だ、ギャルゲーだ!と冒頭は匂わせたものの、そんな生ぬるい展開をこのゲームが許すはずもなく・・・今まで一番、バトルの色が濃い章でした。
なんつーか、今までも最強のツルギって設定の割りに苦戦を(理由付けはあるにせよ)強いられてきた村正が、今回は苦戦というよりもうなんつーか、イジメ?ラスボス第2形態というか、SRPGにおける増援に対して「もう自軍の戦力ゼロよ!」と叫びたくなる心境。あと薀蓄節。インメルマンターン。
あ、雪車町さん(CV緑川)はいいですね。なんつーか、地位的に見てただの便利屋の使いっぱに過ぎず、本人もそれでいいと思ってるのに、その実力は劇中トップクラスってあたりが凄いツボ。ティンプ・シャローンとかフロスト兄弟、ベックみたく、悪の親玉にアゴで使われる存在でありながら(ティンプ以外は微妙に違うけど・・・)、強敵として立ちふさがり、ライバルともまたなんか違う存在・・・。なんかこーいう類型のキャラクターを括る言葉とかないんかなあ。用心棒?
以下ネタバレ
注意・以下の内容は第3章ラストにおいて一条さんが殺され香奈枝さんが生き残った場合のものであり、逆の場合とは展開が異なる場合が考えられますのでそこらへんをうにゃうにゃしたうえでどうぞ。
・冒頭
一条さんが死んだっつーに存在を完全スルーされたかの如く進むストーリー。海岸での水着CGも、本来あるべき位置に一条さんがいないので、ぽっかりと穴が・・・。逆の場合は香奈枝さんのとこがポッカリなのね。つーか香奈枝さん、一条さんの不在に突っ込めよ!と、そんなプレイヤーの思考を読み取るかのように絶妙なタイミングでの香奈枝さんからの「一条さんは―どうなされたのかしら」。怖い。怖すぎる。つーか香奈枝さん、2重スパイという最も裏表の読めない職に付いてるだけあって、何考えてるか、どんなキャラなのか、全く読めねェ。さらに村正の特性、ライターの性格からして、どんな朗らかな場面で心温まる会話をしていようが、次の1クリックでいきなり血飛沫と共にキャラが死んでも全くおかしくないんですね。ある意味、それが必然の戦闘シーンより、日常シーンが怖い。ほんま怖いゲームやで・・・。
・香奈枝さん
その香奈枝さん、今回戦闘面においても大活躍。ただ者ではないと思ってたけど、やっぱ戦える人だったんですね。というか、もしかしなくとも、生身だと景明が一番弱いんじゃ・・・。一条さんとどっこいくらいな気がする。
あとサヨさん、やっぱりツルギかあ。名言はされてないけど、あの場面を見るとそうとしか。「装甲を!」とも言ってたしね。
・・・しかしこれ、生き残ってたのが一条さんの場合、どうすんの?あのツルギの欠片で装甲して戦うのかなあ。それっきゃなさそうだけど・・・。
・「欠陥兵器だ」
戦場に投入するにはコストパフォーマンスが合わずとも、展開上主人公と戦うことになる馬鹿兵器は強いもんです。「拡散竜気砲」はあれ、笑えってことですよね!ビットも。
でも対する村正も、充分欠陥兵器だと思う。敵を殺した数だけ味方も殺さなければいけない兵器が欠陥でなくてなんだと云う・・・。まあ村正は多分、戦場における兵器ではなく、そこらへん度外視した一個の力として出来上がってるんでしょうから、構わんのだろーけど。
・雪車町さん
上で挙げたようにトップクラスな雪車町さん。しかしここまでの強さをもった使いパシリは初めて見た・・・。最強の通行人みたいだ。さらに鍔目返しを連想させる金翅鳥王剣(インメルマン・ターン)とその捏造薀蓄。最高です。でもこれ、この超高高度反転機動をインメルマン・ターンと呼ぶなら、こっちの世界における本来のインメルマン・ターンの機動は、何て呼ばれてるんだろーね。ただの空中反転か?(インメルマンターン=宙返り中に機体を180℃回転させてそのまま直進することによるUターン機動。もしくは180℃回線させた後の下方宙返り。フライトシム系でお馴染み)
景明のことを半端者と罵る啖呵は、ある意味プレイヤーの代弁じみて非常に良かったものの・・・
お前が言うな。人質に取っていざとなれば殺そうかなーとか思ってたくせに・・・。
まあ、単純に殺したことに怒ってるわけでなく、それを嫌々行う景明の生き方そのものに怒ってるわけなんで、いいっちゃいいですけど。
・ガーゲット少佐
増援その2。アラハバキ、雪車町さん、それぞれ死に掛けた程の強敵だったにもかかわらず、直後に現れるGHQ軍・・・。そして・・・
・銀星号
直後に。なんつーか詰め込みすぎ。さらに全てが終わったあとに謎の人物によって呟かれる「ジークハイル」。銀星号、六波羅、GHQだけでも充分過ぎるのに、このうえナチ公って・・・収拾つくんかコレ。
・今回のオチ
香奈枝さんをズバーっと。予想を通りこして予定通りなんでもう驚きません。