機動戦士ガンダムUC(ユニコーン) 1 [DVD]

機動戦士ガンダムUC(ユニコーン) 1 [DVD]


先行上映・配信開始されても「今更宇宙世紀でもないだろ・・・?」と興味のないフリを、フリっつーか原作買ってあるけど一行も読まずに積んであるんで割かし素で興味なかったんだけど、ニコニコで冒頭のPV見たら、その、なんつーか、面白そうじゃないすか。なんで見ましたわ。ちなみにリアルタイムでツイッターのほうで呟きつつの視聴だったおかげで、字数制限ギリギリの呟き連発するくらいだったら、もうそれ直接(こっちの)日記に書きゃええやろ、と突っ込まれたんスけども、うーん。でもぶっちゃけツイッターの呟きってマジでその場で思ったことを吟味も咀嚼もしないで勢いのままに口から吐いてるだけなんで、熱はあるけどそれ以外が無茶苦茶なんスよね。主に主語が取っ払われてて、ユニコーン見た人でないとワケわかんなかったり。まあ視聴中の独り言なんでそんなもんだたぁ思うけど・・・。


ただまあ、熱を持った感想をその場に書き留めておく、所謂メモ帳代わりにはなるんで、そういう意味じゃ重宝するであろう。そんなわけで以下の感想はツイッターの呟きを再構成したもの。




まず予備知識は、原作未読、ユニコーン関連のスレやサイトもろくに覗いていないので、ほぼゼロに等しい。知ってるのはせいぜいユニコーンが全身サイコフレームのチートMSで、コイツの存在で宇宙世紀最強MSのヒゲの存在が脅かされてるらしいことと、ミネバが出てくること、プルトゥエルブことマリーダが元売春婦で肉便器祭りになった、くらい。


以上を踏まえての視聴結果はただ一言。面白い。いや面白いと言うよりは格好良いと言うべきかも。なんでかっつーと、1時間の枠がありながら、シナリオ的にやってることはガンダムシリーズお約束の、いやさテンプレの起に終始してるから。これが別に悪いってわけじゃなくて、120分映画なら残り60分でまとめることも出来ようし、ましてや6本(5本だっけ?)立てのOVAシリーズになるわけだから、この丁寧な入りは全然アリ、なんだけど、テンプレだけにこの時点ではシナリオに何の目新しさも感じないわけで、となると当然見所はMS同士の戦闘シーン。この戦闘シーンの出来が素晴らしかった。宇宙世紀的な思い入れ補正があるにせよ、クインマンサの発展機が、Zシリーズの流れを汲む可変機が、ギラ・ドーガが、そしてジェガンが最先端の技術でぐりぐり動くのは、感慨深さも極まって見入るしかない。


やっぱり劇場版・OVAともなると金の使い方やスケジュールの余裕、スポンサーからの要望がTVより緩くなったりとか、まあ素人が適当に思いついただけなんで後ろの二つは違うかもわからんけど、兎に角力の入れようが一目瞭然ちゅーか。動くたびに姿勢制御用のスラスター吹かしたり、関節の動きに至っては昔の500円の1/144プラモと今のMGくらい差があるんじゃねーの?ってくらい違う。これだよこれ。プラモ販促用の使いまわしバトルじゃなくて、こういうのが見たかった。


・・・とは言え一概に「やっぱ宇宙世紀は最高だな」と言いたいわけでもなく、単純に映像面において宇宙世紀系の作品が突出してるのは、このユニコーンのように劇場版orOVA展開に恵まれた作品群(逆シャア・F91・0083等)が多いだけで、TVシリーズのみの対比とした場合、そんな違いもないかなーと思うわけで。ヒゲやダブルオーはその中でも頭一つ抜けてるか。フリーダムの見得きりポーズとかは、作画面以前にセンスの問題ですって?ZZが・・・ZZが合体後の見得きりをっ・・・!まあわざわざユニコーンの話から宇宙世紀とアナザーの対比に移るのもアレなんスけども、どうにも「宇宙世紀はやっぱ最高!アナザーは糞!」みたいなのが目に付くんで・・・。匿名系のコメントなんで「釣られてんじゃねーよ^^」と言われればそれまで。


ユニコーンに話を戻すと、力の入った動き以上に、登場MSの役割配置というか、ポジションを的確に捉えた演出がツボ。クシャトリヤクインマンサの流れを受け継ぐジオンお得意のNT用大型MSに則った、威圧感と重厚感がバッチリだし、Z系の高性能量産機「リゼル」の、パイロットは名無しではあるけど雑魚ではないことを感じさせる動きや、ジェガンジェガンらしいやられっぷり等。特にガンダムとジムの中間の、リック・ディアスやらリガズィやらガンブラスター系統と同じ、名無しの(もしくは脇キャラ用の)ベテランorエース機といった役割を与えられたリゼルが好き。・・・まあ、逆シャアジェガンも、当時としてはエース部隊であるロンド・ベルに優先して先行配備されたっつー同じような機体だったんだけど・・・。いかんせん、ジム系とZ系の差か、リゼルのほうがエース部隊用の量産機って雰囲気は出てますわな。Zつーかメタスとギャプランを足して割ったみたいな機体。公式サイトの設定画で見るとそうでもないものの、劇中だと光源の所為かティターンズカラーっぽくて、コロニーの巡回が任務のロンド・ベルティターンズカラーの可変機とか正気か?と思ったりもしてみたり。


が、一番好きなのは冒頭でクシャトリヤと戦ったスターク・ジェガン。量産機をカスタム化した機体は燃ゆるのう。肝心のユニコーンに関しては、起動してEDっつー流れだったんで、ノーコメントで。さすがにユニコーンの見た目は元々知ってた。悪かぁないわな。


キャラに関してはやっぱりマリーダ。だってお前、成長したプルクローンだぜ?しかも性格的にプルツー寄りの。無論ミネバや親父勢も捨てがたい。ただミネバに関しては、ユニコーンが公式化されたおかげで松浦まさふみ先生のムーンクライシスが完全に二次創作になっちゃったのがちょっと悲しい。アウターガンダムとかで本人的にも二次創作ですって宣言しちゃいるんだけど、ムンクラはミネバに限らずブライトやカミーユも数コマ登場するしで好きなんだけに・・・。もうプルクローンの如くムンクラのミネバもユニコーンのミネバも「実は影武者でした」じゃダメかい?散り散りになったジオン残党勢力がそれぞれミネバを抱えてるスーパーミネバ大戦みたいな感じで。ウチのミネバが本物です!


そして主人公・・・は、またこれがなんとも、物語の入りがテンプレなら当然主人公の役割配置もテンプレなんで、いかにもガンダム、いやいかにも宇宙世紀的な主人公としか。嫌いなわけじゃないけどやっぱりまだ入りの段階だし。ただ、授業中遠くを見つめてるだけで女の子に好意を寄せられるのはいただけませんね。その法則が有効なら俺は今頃ハーレム作れてるよ。


唯一風変わりな点は、これは主人公ってよりシナリオも含みで、ガンダムには珍しいボーイミーツガール的な要素を含んでるってトコか。ガンダムでボーイミーツガールって言うとガンダムXくらいしかないんじゃない?08小隊はお前らボーイとガールって年齢じゃねえし、他のボーイやらガールやらも、最初から面識があったり、むしろボーイミーツオッサンだったりするし・・・。ZとかZZとかね。ニュータイプ思想をもろに絡めてきたユニコーンと、結果としてニュータイプとかただの超能力者で時が見えるとか分かり合えるとかそういうんじゃねーから!とニュータイプに捉われた世代に別れを告げたXが、同じボーイミーツガールなのは面白い、かも。まあユニコーンがこのままその路線(ミネバは僕が守る!)で進めば、の話だけど。




つーわけでアレ、面白かったんでDVDも買います。つーか先行上映での劇場内先行販売にDVDがあれば新宿に乗り込んでも良かった・・・の・・・だが、何故か先行販売はBDのみと言う・・・。舐めんなよクソが。